日本のアニメに直接的に言及している部分を太字に致しましたので、すべてを読むお時間のない方は、(2)以降の太字の部分をお読みください。
セゴレーヌ・ロワイヤル氏の日本アニメに対する立場については、「フランスで日本アニメが禁止に・・・?」(ニュース超速報!様)として話題になりました。
彼女の立場を明確に表明したものが、1989年に出版された『チャンネルを変えまくる子どもにはもううんざり(副題:テレビ番組での殺戮・行き過ぎ?)』(Robert Laffon社)です。この本を、抜粋して紹介・分析しているサイト:Ségolène Royale contre l’animation japonaise(「日本のアニメーションを糾弾するセゴレーヌ・ロワイヤル」)の管理者、Xerbias氏から訳と紹介の許可を得ました。
先ずは、上記のサイトの1頁目、Xerbias氏による概括的な説明をご紹介いたします。
〜以下、訳。
日本のアニメーションを糾弾するセゴレーヌ・ロワイヤル
1989年、セゴレーヌ・ロワイヤルは、あまりに暴力的だとして、フランスのテレビ局に対するキャンペーンに乗り出しました。彼女は特に日本のテレビ番組全般に対して、「くだらない」、「つまらない」、「醜い」として攻撃したのです。そして、明らかにこの[日本のテレビ番組という]分野に刺激されてでありながら、問題とされる番組に関して全く知識が無いにもかかわらず、彼女はこの分野に関する本を書いてしまったのです。その本とは、『チャンネルを変えまくる子どもにはもううんざり』(ロベール・ラフォン社、1989年)です。
子どもに関連するあらゆる問題について日本のテレビ番組をスケープゴートにすることによって、彼女は、週刊誌「テレラマ」、そして(日本のアニメーションを「日本の骨董品」だとした)当時の視聴覚高等評議会(*注1)議長エルヴェ・ブルジュや他の団体と共に、日本のアニメーション糾弾の中心人物となりました。
結局、彼らが日本のアニメーションに対して与えることに成功した悪いイメージは、1997年にアニメ放映番組「クラブ・ドロテ」(*注2)を打ち切る口実の一つとなりました。これ以来、そのクオリティにもかかわらず、日本のアニメーションがフランスのテレビで再放送されることはほとんどありません。加えて、1990年代初めに日本のアニメーションを攻撃した人々によって作られ、誇張された偏見が、今も残り続けています。
今日においても、セゴレーヌ・ロワイヤルは、家庭の保護とはテレビ番組に対する厳格な検閲を通してなされるものであると信じ、現実とは遠くかけ離れた日本のイメージを持ち続けています。しかしこの度、彼女はフランス共和国大統領になろうとしています(*注3)。従って、彼女の過去の戦歴をもう一度確認するということは無意味ではないでしょう。そのために、彼女の本を読みふけるのも面白いことです。現在この本は絶版となっており、ここでは抜粋を紹介いたします。閲覧したい方は、左のメニューを選んでください。題名、画像、太字そして分析の部分は原文にはありません。
〜以上、訳終わり。
参照先:http://xerbias.free.fr/
*注1:視聴覚高等評議会(CSA)は、1989年に前身組織を改組して発足した、フランスの通信・放送行政を規制・監督する独立行政機関。公営放送の人事権、放送許認可権、放送関連法案に対する意見表明権等の強い権限を持ち、フランス語歌謡枠やフランス語映像作品枠をラジオ局やテレビ局が守っているかについても監視する「視聴覚の憲兵」。
*注2:「クラブ・ドロテ」は、当時日本のアニメを放映していた番組名。番組パーソナリティのドロテ氏と「クラブ・ドロテ」についてはウィキペディアの記事をご参照ください。
また、日本アニメの放映が当時のフランスで引き起こした騒動について詳しいのが、「Web Iwakami」様の記事「『キン肉マン』『星闘士星矢』が引き起こした<日仏アニメ摩擦>」、及び「ユーロジャパンコミック」様のインタビュー記事です。併せてご参照ください。
*注3:ご存知のように、5月6日の決選投票でセゴレーヌ・ロワイヤルは落選しました。



