引用画像は、参照先のページを開いてご覧ください。
「日本=集団主義・競争社会」という前提は揺るがないようです。
ボーリングには危なくて行けませんね。
エロアニメには職場が頻出なんですか?
〜以下、訳。
漫画とアニメを理解するための社会的・文化的小ガイド(2-2)
ジャパニメーション諸作品に頻繁に登場する場所(続き)
街の娯楽
カラオケ:カラオケは、日本で四六時中行われている娯楽でありながら、期待に反して、アニメにはあまり登場しません。唯一私がカラオケを見た例は「閉店中」のものでした。でも、音楽がテーマのアニメならたくさんみつけることができるに違いありません。
*参照先は、『Shuffle』の画像を引用。
お祭り・縁日:友人や恋人たちと出かける場所です。不思議なものが出現するファンタジックな場所でもあります。
*参照先は、『千と千尋の神隠し』の画像を引用。
ボーリング場:チンピラや様々なグループの巣窟です・・・(『Akira』、『Black Lagoon』)。
*参照先は、『天上天下』の画像を引用。
競技場
競技場は、スポーツに関するアニメシリーズでは当然のこと、学校が関連するシリーズにも登場します。日本では競争と集団がきわめて重要視されるため、フランスで見られるスポーツも、極度に多く登場するように思えます。『あしたのジョー』、『アタッカーYOU!』・・・というように、枚挙に暇がありません。
*参照先は、『キャプテン翼』(仏語名『オリーヴとトム』)と、『涼宮ハルヒの憂鬱』の画像を引用。
保健室
我らが主人公は、スポーツや悪者との戦いが激しいものでなくても、怪我をする危険性があります。結果は?アニメでは、保健室という場所が頻繁に登場することになります。あんなに出てこなくてもいいのに!
*参照先は、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の画像を引用。
保健室は、しばしばみだらなシーンが登場する口実にもなっています。
*参照先は、『行け!稲中卓球部』の画像を引用。
バー・レストラン
アニメでバーやレストランは、デートや待ち合わせの場所です。
『AKIRA』には、刑事ドラマ風の町外れにあるカウンターバーが待ち合わせの場所でした。『COWBOY BEBOP』のような近未来が舞台のシリーズでも登場します。
*参照先は、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の画像を引用。
少年少女向けのシリーズでは、高校の近くにあるカフェが、デートや待ち合わせの場所です。
*参照先は、『Shuffle』の画像を引用。
ファーストフードの店では、客は通りを背にしてカウンター席に座ります。
*参照先は、『千と千尋の神隠し』の画像を引用。
『Blood+』の主人公たちは、物語が始まるまでは、大衆酒場の家で平和に暮らしていました。他の酒場の経営者たちは脇役に徹していたので[事件に巻き込まれることは無く]命拾いしました。
*参照先は、『雲のむこう、約束の場所』の画像を引用。
バーに関するアニメである『バーテンダー』について説明は不要ですね・・・。
様々な時代を舞台とするアニメにも、西部劇風のバー(『トライガン』)や、中世風の酒場(冒険者のための宿屋兼料理屋)などが登場します。
地下鉄・近郊鉄道
都市に不可欠の公共交通網は、アニメにおいても登場します。
日常生活のシーンでは、地上の鉄道を。
*参照先は、『Shuffle』の画像を引用。
不安なシーンには、地下鉄です!
*参照先は、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の画像を引用。
地下
地下が登場するアニメはたくさんありますが、理由は同じです。隠された秘密や法に触れるような秘密が、この人目に付かない場所にはあるのです。これはジャパニメーション特有の表現ではありません(フランスアニメーション『Mondes Engloutis』(消える世界)や、それ以前にも文学において[ジュール・ヴェルヌの]『地底旅行』、あるいは古い神話における黄泉の世界のような例があります)。
洞窟:不安を演出するのにうってつけです(現代が舞台のアニメだけでなく、『ロードス島戦記』や『ワーズ・ワース』といった中世ファンタジーを扱う作品にも登場します)。
*参照先は、『涼宮ハルヒの憂鬱』の画像を引用。
地下駐車場:この場所は、チンピラやギャング(『Black Lagoon』)、あるいは情報機関(『攻殻機動隊』)に出会ってしまう典型的な場所として使用されています。
*参照先は、『Black Lagoon』の画像を引用。
秘密の世界・忘れられた世界・封印された世界
地下都市は、近未来の地球を舞台とするアニメ(『メトロポリス』、『Solty Rei』)で頻繁に登場しますが、現代を舞台としたアニメでも使われることがあります。
*参照先は、『メガゾーン23』の画像を引用。
秘密基地・軍事基地
基地はアニメの主人公にとって、学校です。『新世紀エヴァンゲリオン』のようなメカアニメも同様です。パイロットはいつも若者か少年で、何年も時間をかける訓練を馬鹿にしています。それどころかそんな訓練では未来は変わらないのです。『それゆけ!宇宙戦艦 ヤマモト・ヨーコ』では、ビデオゲームによって知能指数の高い(現代の)少女がスカウトされます。
このような基地の大半は、政府による科学的な秘密計画によるものです。
アニメの中で起こる出来事は様々に異なるわけですが、登場する軍事基地はいつも「典型的」なものばかりです。
*参照先は、『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の画像を引用。
田舎
*参照先は、『となりのトトロ』の画像を引用。
アニメでは、田舎に二つの性格が与えられています。
一つは、超自然的なものがまだ残っているものとしての田舎。
もう一つは、(街から離れた)穏やかな生活の場としての田舎です。
自然との調和、そして田舎の持つこの二つの性格は、登場人物それぞれに関係付けられます。
田舎のスペシャリスト中のスペシャリストがスタジオ・ジブリであり、自然だけでなく伝説や想像上のものもまだ残っている場所として、現代の田舎を登場させています。『おもいでぽろぽろ』、『平成狸合戦ぽんぽこ』、『となりのトトロ』、『千と千尋の神隠し』・・・などがそうです。
自然から受ける不安さや活気を表現する場合には、脚本家は森を使用します。
森
待ち合わせの場所でありながら危険でもある森は、そこに迷い込んだカップル以外は、人気のない寂しい場所です。
少年少女を対象とするアニメにおいては、学校と同じような存在です。このようなアニメの場合、森に歩いて行くシーンは無く、なぜか森に「瞬間移動」します。歩いたら何時間もかかりそうなんですが(地下鉄もスクーターもありませんから、歩いて行っているはずなのに)。
*参照先は、『一騎当千』の画像を引用。
一方で森は、一般的な家族にとって気分転換に適した場所としても登場します(ジブリ作品における使用法がこれに当たります)。さらに、森には神秘性もあります。
*参照先は、『となりのトトロ』の画像を引用。
『パトレイバー』のような近未来を舞台としたアニメシリーズにも、物語の基本的枠組みから逸脱しながらも、このような森の神秘性を登場させるいくつかのエピソードがあります。
森は、中世ファンタジーのアニメシリーズ(『獣兵衛忍風帖<龍宝玉篇>』や『もののけ姫』)に最も好まれる場所です。現代が舞台のアニメには、そこまで登場しません。
職場
少年少女向けのアニメシリーズに学校が何度も出てくるのに、大人向けの(あるいは若者向けの)アニメシリーズには職場が滅多に出てきません。登場するとしても、単なる通過地点としてです。アニメの成年の主人公は、現場で働く人が多いにもかかわらず、職場以外の場所の方が多く登場するのです。
[職場のシーンがたくさん登場する]例外として、『パトレイバー』や『ドミニオン』のように、警察が舞台のアニメがあります。でも、登場人物たちは自分の職場について、論じることができるんでしょうかね?
‐もう一つの例外は、hentaiあるいはecchiがたくさん登場するシリーズです。‐
*参照先は、『GOLDEN BOY』の画像を引用。
作成者:金属殿様(Metallord)
〜以上、訳終わり。
参照先
アニメ鑑賞ガイド第一弾前半・後半
アニメ鑑賞ガイド第二弾前半